今回は海外旅行の基礎知識 Part②と題してお伝えしていこうと思います。
Part①を読んでいない方は、時間があればまずはこちらからどうぞ。
さて、前回のPart①では、
- なぜ国内旅行ではなく、海外旅行を勧めるたいのか?
- 日本から査証なしで渡航できる国と地域数は?
- 海外への渡航手段と費用の違いは?
- 日本と海外の物価や食費の違いは?
上記の4点について主に書いてきました。
前回の記事を読んで下さった方は、きっと海外旅行に興味が沸いてきたところだと思います。
次のステップは、自分にはどんな国への旅行が合っているか検討・・・、といきたいところですが、どこの国に旅行に行くにしても必ず通らなければならない道を、改めて一緒に考えてみましょう。
今回僕がお伝えしたい事は、
渡航当日や現地に到着してからの疲労具合も考慮しながら、自分が楽しめる最適な渡航先を選んでほしいという事です。
僕も実際に自分はどんな失敗があったか思い出しながら、また、失敗を踏まえてあなたには最終的にどんな場所をお勧めしたら良いかを書いていきます。
※この記事は前回同様、主に海外旅行初心者~中級者向けのものになりますが、よろしくお付き合いください。
航空券を自分で購入したことがない方は、一度スカイスキャナーで検索してみるとイメージが掴みやすいのでおすすめです。
渡航当日の流れ
飛行機に乗って海外へ移動するという事は、思っている以上に時間がかかります。
また、最初は高揚感からか疲労も感じにくいですが、必ず後々ボディーブローのように効いてきます。
コンディション調整に失敗した場合は、僕の場合は3日目くらいに特に顕著に表れます(笑)
当日に自宅を出発してから現地に到着するまでに考えられる行動は主に以下の内容で、一般的には年齢を重ねるほど不利になるという事もお忘れなく。
なお、今回は日本の空港を午前中に離陸する前提で解説しています。
歯磨きや顔を洗う等の細かい行動は省きます。突っ込まないでください。
- 空港までの移動
- 離陸するまでの手続きと待機
- 飛行機内の環境
- 入国審査
- 預け荷物(スーツケース等)受け取り
- 空港からホテルまでの移動
- ホテルチェックイン
それでは可能な限りこれらを一つずつ解説し、おすすめの疲労軽減策も提案していきます。
①空港までの移動について

日本にある空港は、都市の中心部から離れた場所に作られるケースがほとんどだと思います。
僕の住む愛知で一番身近にある空港は中部国際空港セントレアですが、常滑沖の海を埋め立てて建てられ、2005年に開港しました。
1994年に開港した関西国際空港も同様に海の上です。
なぜわざわざ費用も掛かり、面倒な埋め立てをしてまで、海の上に建てるかというと、可能ならば24時間でも離着陸を行って、利用客を増やしたいからです。
もし都市の住宅街の近くにある空港が、24時間離着陸していたら、爆音で住民は安心して眠っていられませんよね。
というわけで、空港までの移動には時間が掛かる人が大多数でしょう。
更に、移動距離が長く時間が掛かるという事は、公共交通機関を利用される場合は、通勤ラッシュの時間に被った場合に、長時間大きなスーツケースを守りながら空港に到着するまで耐えなければならないという事です。
もし満員電車に慣れている方がいたとしても、普通のバッグとスーツケースでは、かかるストレスも変わってくるはずです。

自家用車で行って空港の駐車場に停めておくという手もあります。ただ、その場合も通勤時間であれば、大なり小なり渋滞等によるストレスは感じる事でしょう。
では、様々なパターンを試した上で、お金は多少余分にかかるものの、僕がお勧めできる内容は、次の2つです。
- 渡航前日に空港近く(空港内がベスト)のホテルに前泊する
- スーツケースは事前に宅配便で空港に送る
空港内には飲食店、アミューズメント、展望デッキその他様々な店舗がある事も多く、セントレアには展望風呂(お湯に浸かりながら飛行機が見られる)もあり、渡航前日でも大いに楽しむ事も可能です。
関西国際空港や成田空港の近くにも温泉があるので、渡航前日から非日常感を堪能する事ができます。
海外旅行だけでも幸せなのに、その前から楽しめるなんて、まさに最高の贅沢です。
また、渡航前日に既に空港近くにいられる事で、当日の心のゆとりにもつながります。
セントレアの場合は、空港から歩いて10分ほどの場所に東横インがあり、公式ホームページから予約した上で宿泊(シングルで5,500円程度)すると、駐車料金が10日間無料になるサービスがあります。
当日空港に自家用車で行った場合の駐車料金(セントレアでは30日未満の場合、7,500円で打ち止め)を考えると、前泊して駐車料金が無料になった方がメリットがあるとも考えられます。
皆さんのお近くの空港にも、そんなサービスがきっとあるはずですので、興味がある方は調べてみましょう。
スーツケースを事前に空港に送り、出発日にチェックインカウンター側で受け取るというのも、海外旅行当日の体力温存のための工夫になります。
単純に大手運送会社等で送った場合、スーツケース1個に対して2,000円程度は費用がかかりますが、所有しているクレジットカード(グレードが少し高いものですが)によっては、海外旅行の際は宅配費用が無料というものもあります。
僕はいつもこの手を使わせてもらっていますが、非常に楽です。空港までの移動時に、小さなカバンだけというのは非常に身軽で疲労度が全然違います。
ただ、無料宅配が可能なのは、基本的にはアメックスカードやダイナースクラブカードのプラチナクラス以上で、年会費もかなり高くなります。
興味のある方は「国際線手荷物無料宅配」と入力してグーグル先生に聞いて頂ければ、溢れるほど大量に情報を入手できます。
スーツケースを事前に空港に送るのがハードルが高ければ、
空港近辺(空港内がベスト)のホテルに前泊する事も検討してみよう!
②離陸するまでの手続きと待機について

新幹線や電車等と異なり、特に国際線を利用する場合は、
遅くとも離陸予定時刻の2時間前に空港に到着しておく事は必須です。
なぜなら、当日の状況は誰にも予測できず、チェックインカウンター、手荷物検査、出国審査等が想定以上に混雑して、時間がかかる事が本当にあるからです。
飛行機は搭乗前に関門が多く、想定以上の時間が掛かる場合もある。
もし運悪くそんな状況にかち合ってしまった場合、不安を抱えながら列が進むのを待つ事になります。
場合によっては搭乗締め切り時間ギリギリになってしまって、綺麗な地上係員さんに先導されながら、空港内をダッシュするケースもあります。
そんな精神状態では、加えて搭乗前に息も上がった状態になれば、せっかくの海外旅行を思いきり楽しむ気分になれなくなってしまうかもしれません。
そして、既に準備万端の乗客の皆さんの冷たい視線を浴びながら、自分の予約していたシートを探すことになるでしょう。
どうせ目立つのなら、良い事をして目立ちたいものです。
この状況を避けるには(あくまで最悪を想定したものです)、以下の2点がお勧めです。
- 空港近辺(空港内がベスト)のホテルに前泊する
- 可能であれば離陸の3時間前を目安に空港に到着できるようにする
航空会社によって異なりますが、離陸3時間前からチェックインカウンターを開けてくれるところもあります。また、その時間であれば、混雑も避けられる可能性が高くなる事と、もし混雑していたとしても、十分な余裕ができるはずです。
空港への到着は、少し早いくらいがちょうど良い!
もし時間ができれば、国際線の場合は免税店も豊富にありますし、飲食店もあります。
ビジネスクラス以上の場合や、「プライオリティーパス」がある方であれば、出発までビジネスクラスラウンジでゆったりくつろぐ事もできるので、そんなに早く空港に着いたって退屈するかも・・・、なんて心配はご無用です。
日本の空港で更には国際線なら、あなたがそんな気持ちになる事はないと、僕が保証します。



③飛行機内の環境について

エコノミークラスはJALであろうがANAであろうが、やっぱり狭いです。
「エコノミークラス症候群」という言葉にもある通り、席がガラガラでない限りは足を思いきり広げたり伸ばしたりしにくく、血流が悪くなったり筋肉が固まってしまったり・・・といったこともあります。
また、経験ある方ならご理解頂けると思うのですが、機内で快適に過ごせるかどうかは、事前に回避の手段を取らなかった場合は、運の要素が大きいです。
というのも、隣の席の人が自分のエリアに侵入してきたり(たいていの場合、気付かれないように少しずつ侵入してきて、気付いた時には自分のエリアが当初より狭くなっています)、後ろの席の人が座席の物入を頻繁に触る、前の座席の人がシートを限界まで倒してくる・・・運悪くこんな状況に遭遇してしまえば、楽しい海外旅行出発当日から、いきなりテンションダウンさせられる場合があります。
でも、そんな状況を事前に最大限避ける方法があるんです。
- 最前列のシート等を追加料金で指定する
- エコノミークラスではなく、ビジネスクラスを利用する
ビジネスクラスの料金は時期や渡航先、予約クラスによって変化はあるものの、
成田⇔マニラ(フィリピン)※片道約4時間半~5時間
エコノミー:約8万円
ビジネスクラス:約18万円
最低でも10万円の差があります。それだけの価値は確かにありますが・・・。


上記の写真はフィリピン航空の最前列のシートです。
足元は広く、前からシートが倒れてくる事は絶対にないので、とても快適に過ごせました。
ビジネスクラスはさすがに・・・という方は、最前列のシート(航空会社により名称は異なります)等を指定すれば、少なくとも前方の憂いは事前に取り除けます。
航空会社によっても異なりますが片道一人あたり、
- FSC(フルサービスキャリア)⇒ 3,000円~5,000円程度が目安
- LCC(ローコストキャリア)⇒ 1,000円~3,000円程度
このくらいの追加料金で指定する事が可能です。ビジネスクラスを利用するより、ググンとお安くなりました。少なくとも検討してみる価値はありそうです。
また、目的地が東南アジアであれば、一緒に乗り合わせる事になるその国の方々は、たいていの場合、可能な限りチケットを安く取ろうとするはずです。
それにより事前に防ぐ事が可能な問題があります。
タイやフィリピンに行く飛行機に乗る場合、僕は結構な確率で(なぜ?)その国の方々と席が隣同士になっていました。
僕は基本的には前側で、飛行時間が5時間を超える場合は通路側を事前に取る事が多いです。
たいていの日本人は、トイレに立つ時に人に迷惑をかけるのが嫌、声を掛けるのが嫌、というアンケート結果がありますが、僕もどちらかと言うとそうです。
僕は個人的に搭乗前に列に並ぶのが嫌なので、人が少なくなってきた頃に搭乗する事が多いのですが、座席が3列タイプの場合、その国の方々はなぜか僕が事前に予約していたはずの通路側の席に座って持ち場堅めに入っているのです。
そんな時は、自分の席を取り戻すために英語で説明しなければなりません。
でも、追加料金を払うような座席では、その不安を最大限取り除く事が可能と思います。
料金と自分の許容度を価値観で天秤にかけて、最善を選択する!
さて、ここまでは自宅~空港~機内に関する情報を書いてきましたが、海外旅行の基礎知識 Part③では、いよいよ現地に到着してからの内容です。
次回もお楽しみに~!
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